【教職員アンケート結果】家庭・児童生徒との連絡のICT活用状況
欠席連絡等、家庭や児童生徒との連絡・やりとりの手段として、学校ではどの程度ICTが活用されているのでしょうか。教職員の方の、勤務校の実情を聞きました。
アンケートの概要
School Voice Project では、WEBアンケートサイト「フキダシ」に登録する教職員の方を対象に、家庭・児童生徒との連絡のICT活用状況についてアンケートを取りました。
■対象:全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員
■実施期間:2022年5月14日(土)〜2022年6月5日(日)
■実施方法:インターネット調査
■回答数:61件
アンケート結果
設問1 ICTを使った連絡、どのように行われている?
Q. あなたの勤務校で、「家庭・児童生徒との連絡手段として」アプリやメールなど、ICTの活用が行われているものをすべて選んでください。(複数選択可)
全体の約9割の学校が、「学校からの緊急配信」をする際にICTを利用していることがわかりました。次いで多かったのが、「欠席連絡」「文書・課題等のデジタル配布」「アンケート」でしたが、その数は全体の約4割。“多くの学校でICTが活用されている”とは言えない状況であることがわかりました。保護者や児童生徒とのメッセージのやりとりをしている学校は、1〜2割にとどまりました。
設問2 ICTを使って働き方はどう変わった?
Q. 家庭・児童生徒との連絡手段にICTを活用することによって、働き方にどのような影響がありましたか。
(設問1で「どれにも活用されていない」と回答された方は起こる影響を予想してお答えください)
全体の9割以上の方が、「良い影響があった」もしくは「どちらかというといい影響があった」と回答しました。
導入の成果に肯定的な意見
< 業務の質が上がった>
朝の職員室での仕事の効率が格段に上がりました。さらに、電話を受けた職員から担任への連絡不全などもなく、確実に職員全員が、全生徒の欠席状況を把握できるので便利です。【中学校・教員】
担任が電話に出られることはほとんどないため、メールなどで一報をもらってから自分の都合の良いタイミングで保護者に連絡できるようになった。勤務時間外の電話当番がなくなった。担任の負担は減ったと思う。【高等学校・教員】
保護者、教員ともに一斉メール配信システムを利用していますが、一度に連絡できるのはやりやすいです。【特別支援学校・教員】
< 教職員の業務量が減った >
朝電話を受ける回数が減った。【小学校・教員】
学校全体にかかわるものや、緊急の連絡などを行えることで、全家庭に電話連絡をする、ということはないのは助かる。【小学校・教員】
保護者会の出欠などを、フォームスなどを活用して行うようになったので、「保護者会の通知」ではなく、学年通信のはじにQRコードを載せるだけで良くなった。無駄な紙の削減や、提出物のチェックの手間なども減り、大変助かっている。【中学校・教員】
本校では教員が交代で朝の欠席連絡を受ける電話当番をしています。現在はまだ電話による連絡も多いですが、今後ICTによる連絡がさらに普及すると、電話当番はいらなくなるのではと思います。【高等学校・教員】
< 各家庭の負担が減った >
仕事の都合で日中電話に出られない家庭や、コロナで自宅待機中の家庭と連絡が取りやすくなった。【小学校・教員】
< 教職員の意識改革につながった >
なるべく手間を減らそうという意識が高まった。【小学校・教員】
導入の成果に否定的な意見
< 教職員の業務負担が増えた >
設定作業を教職員がやることで、仕事がかえって増えた。【小学校・教員】
データ管理や修正、操作の説明などは分掌の情報担当者が行うことが多いため業務が増えました。【特別支援学校・教員】
< 設備やシステムの不備により適切な活用ができない >
個別の連絡や学級レベルでのやりとりはできないので、大きく業務効率が上がるものでもないというのが正直な実感である。【小学校・教員】
欠席連絡が来ていても、チェックするのはメインパソコン1台。【小学校・教員】
< 教職員の意識やスキルに差がある >
できる人がやっているだけという感じが拭えない。【小学校・教員】
何が一番障壁かといえば「今まで通りの電話連絡で・・・」と言い出す教員の存在である。文科省の事例集でも示されているのに,時代の変化に対応できない先生の意見をなぜか尊重しがちだ。【中学校・職員】
<各家庭の理解や使い方にばらつきがある >
ICTの活用はその児童や保護者の能力が分かり、経済的な格差や家庭環境が明るみになる。【小学校・教員】
導入当初は「欠席連絡だけ」としていたが、保護者は簡単に連絡できる手段として、わりとなんでも書いてくる。電話で伝えてほしいことも。【小学校・教員】
まとめ
各家庭からの欠席連絡を受ける際にICTを導入した学校では、「朝の電話当番がなくなった」「朝電話を取る回数が減った」ことなどが影響し、朝の業務効率が上がったという声が多く聞かれました。また、緊急連絡の際に、各家庭に電話で連絡をする必要がなくなったことでの負担軽減にもつながっているようです。
一方で、ICTを活用するにあたり、設定や操作の説明などは教職員の負担になっている場合があることがわかりました。個別や学級単位でのやりとりができない学校や操作できるパソコンが不足している学校もあり、大幅な業務効率化には繋がっていない実態もあるようです。
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